天才脳外科医はママになった政略妻に2度目の愛を誓う
理事長代理に脳外科医という二足の草鞋で忙しいのはわかるが、病院にいる彼は私の知らない別の島津啓介という人のようだった。
私も努力はしてみた。
父のお見舞いついでに、啓介さんにお弁当を持っていったときもある。だが、女性秘書がすでにお弁当を手配していたらしく、彼女に困った顔をされた。
『せっかくだから、莉子のお弁当をいただくよ』
啓介さんはそう言ってくれたけれど、女性秘書の不愉快そうな表情を見ると、また持っていこうとは思えなかった。
父についていた年配の秘書ならば『それじゃ、こっちのお弁当はみんなで頂きますね』なんて笑ってくれたのに――。
などと、比べても仕方がないことを考えてしまう。
噂だけでなく、数々の変化も目のあたりにした。
病院は啓介さんの代になって随分変わっていた。
古くからいた看護師長も、幹部だった医師も、啓介さんと合わずに辞めてしまったらしい。みんな私が小さい頃からよく遊んでくれた人ばかりだったのに。
私も努力はしてみた。
父のお見舞いついでに、啓介さんにお弁当を持っていったときもある。だが、女性秘書がすでにお弁当を手配していたらしく、彼女に困った顔をされた。
『せっかくだから、莉子のお弁当をいただくよ』
啓介さんはそう言ってくれたけれど、女性秘書の不愉快そうな表情を見ると、また持っていこうとは思えなかった。
父についていた年配の秘書ならば『それじゃ、こっちのお弁当はみんなで頂きますね』なんて笑ってくれたのに――。
などと、比べても仕方がないことを考えてしまう。
噂だけでなく、数々の変化も目のあたりにした。
病院は啓介さんの代になって随分変わっていた。
古くからいた看護師長も、幹部だった医師も、啓介さんと合わずに辞めてしまったらしい。みんな私が小さい頃からよく遊んでくれた人ばかりだったのに。