天才脳外科医はママになった政略妻に2度目の愛を誓う
「だって、あなた――」
そうだ。忘れちゃいけない。
原因は啓介さんにある。私じゃない。
「どうして私ばかり責めるの?」
「責めたか?」
この減らず口め。わかったわ、そっちがその気なら見せてやろうじゃないの。
私には奥の手がある。こうなった場合に備えて準備はしてある。
ソファーに戻りバッグに手を伸ばす。
「こうなるに至った原因はこれです」
封筒から出した写真やファックス用紙を、テーブルの上に一枚ずつ並べた。
啓介さんが女性とホテルに入っていく写真と、さらに部屋に入る写真。相手の女性は三人だ。どこの誰かまでは調べていない。この写真だけで十分だし。
それでもだめなら、鈴本小鶴の写真を最後に出せばいい。
ゆっくり近づいてきた啓介さんはソファーに腰を下ろし、ファックス用紙を最初に手に取った。
【啓介さんの子どもができました。早く別れろ能無し妻】
【離婚はまだですかー。婚外子になっちゃうよ】
彼は怪訝そうにファックス用紙を見つめる。
そうだ。忘れちゃいけない。
原因は啓介さんにある。私じゃない。
「どうして私ばかり責めるの?」
「責めたか?」
この減らず口め。わかったわ、そっちがその気なら見せてやろうじゃないの。
私には奥の手がある。こうなった場合に備えて準備はしてある。
ソファーに戻りバッグに手を伸ばす。
「こうなるに至った原因はこれです」
封筒から出した写真やファックス用紙を、テーブルの上に一枚ずつ並べた。
啓介さんが女性とホテルに入っていく写真と、さらに部屋に入る写真。相手の女性は三人だ。どこの誰かまでは調べていない。この写真だけで十分だし。
それでもだめなら、鈴本小鶴の写真を最後に出せばいい。
ゆっくり近づいてきた啓介さんはソファーに腰を下ろし、ファックス用紙を最初に手に取った。
【啓介さんの子どもができました。早く別れろ能無し妻】
【離婚はまだですかー。婚外子になっちゃうよ】
彼は怪訝そうにファックス用紙を見つめる。