火の力を持つ国王様は愛も熱い


カフェテリアへ行き、席が決まると食事を持ってきてくれるらしい。

カフェテリアはかなり広くて、生徒が多くいてもあまり気にならないくらいの余裕がある。

流石上流の方々が通う学校だ。

席に座るとアクアは少し戸惑った表情をして黙っている。

「どうかしたの?」

「…実は女の子と二人だけで食事した事無くて…結構緊張してる」

「あんなに女の子に囲まれてるのに!?すごくモテモテじゃない」

「いやいや、あの子達は昔から仲良くしてくれてるだけだよ…それにみんな卒業後嫁ぐ事が決まっているんだ。子供の頃外で遊ぶよりも本を読んでいたくてあまり男子と馴染めなくてさ…一人でいたら声掛けてくれてから女の子の友達が多くなってあんな感じに」


本当にそうだと思ってるんだ…

だからアリスに天然たらしとか言われちゃうんだよ!

確かにあの子達はファンクラブみたいな感じだから実際深い関係になる事はないのかも?

それでも私なんかに緊張するなんて…可愛い。


「美味しい!本当、アヴァンカルドの食事ってすごく美味しいねぇ」


学校の食事でもこんなに美味しいなんて、感動してしまう。




アクアは微笑んでそう言う。


「ごめん…美味し過ぎてつい…」

「何で謝るの?食事を喜んでもらえて嬉しいよ」

おこがましいけど、女の子みんなに可愛いって言っていると思うと少し胸が痛む。


食事を終えて教室へ戻る時、音楽の話題になった。

「そしたら、アヴァンカルド王国だと音楽聴きたい時は毎回演奏してもらうの?」

「うん、呼んだらすぐ来てくれるよ。ライマーレ王国は違うの?」

「うちの国だとこういうの使っていつでも聞けるよ」

自国から持って来たコンパクトオーディオプレイヤーを取り出すとアクアはすぐに興味を示した。

「なにそれ!?その小さい箱から音が出るの?オルゴールみたいな物?」

「オルゴールとはちょっと仕組みが違うかな?」

雷の力が弱い私でも唯一充電くらいなら出来る物の一つだ。

「授業までまだ時間あるから談話室行かない?それどんな物か聞いてみたい」

「うん、いいよ」

最寄りの談話室に行くと高そうなソファや椅子が置かれていて誰も座っていないソファに座るとアクアは私の隣りに腰を掛けた。

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