火の力を持つ国王様は愛も熱い


「とにかく、気持ち伝え合うまでもうキスしたらダメだからね!」

「はい…」

アリスに念を押されて最もだと思う…

二人で教室に戻ると、アクアも教室に戻っていてすぐに目が合って会釈をされる。

「ほら、またルーナのこと見てるでしょ?(小声)」

「二人で入ってきたからたまたまだよ(小声)」


アクアの事が気になって全然授業に集中出来なかった…


お昼休みになるとアクアがいつもと変わらない様子で誘いに来てくれる。

学校に通い始めて1ヶ月くらい経つけど結局未だにアクアとアリス以外ほとんど話せてない…

ジョシュア様もよくアリスに着いて一緒にいるけど、口数は多くないから二人で会話した事はなかった。


昨晩あんな事あってもアクアがいつもと同じ態度なら私も合わせよう。
結局放課後までアクアはいつも通り。


あのキスはもしかして夢だったのかな…?


そしていつも通り馬車でお城に着いて馬車を降りるとアクアは私の手を掴んだ。

「俺達出掛けてくるから」

「街行くのー?私とジョシュも一緒に行こうかな?」

「いや、ごめん。今日は二人で行きたいところあるんだ」

「…あぁ!わかった!いってらっしゃーい」

昨晩、街に誘われたからやっぱり夢じゃなかった。

掴まれた手はいつの間にか繋がれていてアリスに言われた事を思い出す。


これは…キスじゃないし…


って…私、またキスしても同じ様な言い訳考えちゃうんだろうな…

「あの…どこ行くの?制服のままで良かったの?」

「もう着くよ。動きやすい格好の方がいいから大丈夫」

街の最端に馬の厩舎があり、そこに慣れた様子で入って行く。

「アクア様、ルーナ様もおかえりなさいませ」

「あぁ。ただいま。ハリーの体調は大丈夫?」

「はい、本日はコンディションも良好です。こちらに…」

厩舎の中にはお城の厩舎の方でも見かける馬の世話人だ。

厩舎の中に入るのは初めてでなんか新鮮…

アクアは白くて金色の鬣をした綺麗な馬のところへ行き、頭と顎下を撫でる。

「ルーナ、俺の愛馬のハリーだよ」

「アクアにこんな綺麗な愛馬がいたんだ、こんにちは、ハリー…触っても大丈夫かな?」

「大丈夫だよ、撫でられるの好きだから撫でてあげて」

ハリーはすごく穏やかで優しい表情をしていて何だか癒される。

「ハリーに乗って出掛けようと思うんだけどいいかな?」

「え?でも、私乗馬の経験なくて…うちの国馬車の馬はいたけど乗馬に向いてる馬はいなかったから」

「大丈夫、俺も一緒に乗るから」


ハリーと共に厩舎の外に出て、アクアが上手くサポートしてくれてハリーに乗れた。


「わ…すごい…馬乗ってる」


馬に乗れてるのも感動してるけど、アクアが後ろに乗っていてバッグハグ状態になっているのにも心臓バクバクする…

「水門まで行って暗くなる前に戻るから」

「畏まりました。行ってらっしゃいませ」

アクアが合図を出すとハリーは進み出して、水門へ続く道へと進み始める。
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