あなたを憎んでいる…でも、どうしようもなく愛してる
私は悠斗さんを信じている。
両親の前でも、私を守ると約束してくれた。
しかし、現実に写真を見てしまうと心が潰れそうに不安になる。
私は須藤の連絡を待つしかなかった。
就業時間が間もなく終わろうとした時、須藤から連絡のメールだ。
『悪いが、今日の接待はプライベートだと言って何も聞けなかった。』
須藤からの連絡を受けて、さらに心臓が大きく騒ぎ出した。
…プライベートとはどういうことなのだろうか。
私が社長秘書に就いてから、社長がプライベートの外出することは珍しい事では無かった。
しかし、第一秘書の須藤はそのほとんどの予定を把握していた。
その須藤が知らないプライベートとはどのような事なのだろうか。
考えてはいけないと思うが、絵里から見せられた写真がなぜか頭から離れず、金髪の女性を疑ってしまう。