あなたを憎んでいる…でも、どうしようもなく愛してる
その日は結局、悠斗さんからの連絡は無かった。
すでに時計は朝の4時になろうとしている。
私はスマホを見つめたままベッドの中にいた。
とうとう窓の外が明るくなってきてしまった。
…全く眠れず朝を迎えた。
翌日、最悪な顔と気分で会社に出社することとなってしまった。
寝不足のせいか、頭はどんよりと重く、鈍い痛みがある。
そんな中、さらにその痛みを倍増させるような出来事が起こってしまった。
それは会社の受付からの一本の電話だった。
「今、受付にアラン様とおっしゃる女性がいらっしゃっています。事前に社長へご連絡してあったとのことですが、ご案内してもよろしでしょうか。」
受付からの連絡を受けて、私は急いで社長室のドアを叩いた。
返事がありドアを開けると、いつも通りのPCを見つめる悠斗さんの姿だ。
「神宮寺社長、アラン様というお客様がお見えですが、社長室にご案内してもよろしいでしょうか?」
悠斗さんはその名前を聞いた途端に表情が変わった。
少し慌てているように見える。
「あ…あぁ、わかった。社長室にご案内してくれ。」
「畏まりました。」
明らかに動揺している。
私は胸騒ぎを感じながらも平静を装い、受付へアラン様を迎えに行くことになった。
一階の受付前に到着すると、ロビーのソファーに座る一人の女性が居た。
フワフワの金髪ロングヘアーだ。
昨日、絵里が見せてくれた写真の女性に間違えなさそうだ。
心臓がドクドクと大きな音を立てる。
「アラン様、お待たせいたしました。ご案内させていただきます。私は秘書の伊織と申します。」
すると、振り返ったアランの顔を見てさらに心臓がドクンと大きな音を出した。
その顔は、まるで最高の職人が作ったお人形のように美しい。
ブルーの瞳は宝石でできているのかと思うような輝きがある。
肌は透けるように真っ白だが、頬はほんのりとピンク色だ。
大きな瞳にスッと鼻筋の通った小さい鼻と口。
髪は金色に輝き、美しいウェーブを描いている。
まさに、絶世の美女である。