あなたを憎んでいる…でも、どうしようもなく愛してる
神宮寺は、私を抱きしめたまま、静かに話し始めた。
「…桜…俺は、君をずっとこうして、抱き締めたかったんだ…遠くから見守っていたが、健気に頑張る君を見ているうちに、愛おしく思い始めていた。俺を恨んでいると分かっていたのに、愚かだよな、俺は…」
神宮寺の言葉に、ますます顔が熱くなり爆発しそうだ。
まさか、神宮寺が私にそんな事を思ってくれていたとは、想像もしていない事だ。
慌てた私がジタバタしていると、カチャリとドアが開く音がした。
「神宮寺…目覚めてすぐにラブシーンは止めてくれ…今、速水を呼ぶから、伊織さんを放してやれよ。」
入って来たのは須藤だった。
須藤はジタバタしている私を見て、笑いを堪えるように話をしていた。
「こら!…伊織さんも、ただジタバタしていないで、離れなさい!」