クールビューティーな悪役令嬢ですが、おまじない薬を飲んでバッドエンドを回避したいと思います!
「さ、せっかくの街歩きデートですから、オシャレしませんと」

 そう、今日は忙しい時間を割いて、殿下がデートに誘ってくれた。それも、今、人気のパティスリー「ドゥ・ジュバン」。殿下、私が甘いものが好きって、ご存じだったのかしら。嬉しいわ。

 街歩きなので、私の銀色の髪を左右に分けて三つ編みにする。ハイウエストタイプのピンク・ワンピースに、ブーツをあわせれば、ほら! 「おでかけ☆フィルデリア」の出来上がり!






「待たせたかな、フィー。今日は、ザクと呼んでくれ」

「え、ええ。では、ザク様。今日は忙しいのに、デートの時間をありがとうございます」

 アイザーク殿下は、白いシャツに茶色のトラウザーズと、ラフな格好をしている。帽子とサングラスで、髪の色と目の色を隠しているが、その存在のオーラを隠しきれていない。万一を考えて、名前の呼び方を変えようなんて、よく気のつく素敵な殿下。私の将来のかわいい旦那様。うふ。

「俺はコーヒーだけにしておくが、フィーは遠慮しないで、オーダーしてくれ」

 え、ほんとは恋のミックスジュース・カップルバージョンを二人で、ハートのストローで飲みたかったのに。でも、そんなことしたら目立ってしまうわ!

「わかりました。では、このプディングとフルーツ・パフェに、ガトーショコラでしょうか。恋のパンケーキも美味しそうですわ」

< 59 / 93 >

この作品をシェア

pagetop