クールビューティーな悪役令嬢ですが、おまじない薬を飲んでバッドエンドを回避したいと思います!
 ふと、手元にあったピンクの小瓶を思い出す。確かこれ、今むっちゃ流行っていると、小説を書いた時の編集さんが言っていたなぁ。「ドクター・アイリスの恋のおまじない100%」だ。

「え~っと、取り扱い説明書はっとぉ――このピンクの液体は、ドクター・アイリスの持つ驚異のおまじない力である、妖力がつまっています。妖力は、貴方のちょっとした願望をかなえるお手伝いをします。恋する相手の方を想って、一気に飲みましょう。3回ほど、嬉しいチャンスがやってきます――って、あるわね」

 妖力、なんて聞きなれない力だけど、ものは試し。私はピンクの小瓶を開けると、中身をグイっと一気に飲んだ。恋する相手はまだいないので、ハーレム・エンド、ハーレム・エンドと繰り返しながら。

 後から、私はこの願い方を死ぬほど後悔してしまうのだけど。やっぱり、薬は使用上の注意を守らないといけません。





(Side フィルデリア)

 私、フィルデリア・エーデル公爵令嬢は、アイザーク王太子殿下の婚約者。うふ。あと1か月で、結婚式となる。うふふ。そう、もうすぐ人妻になるのよ、人妻。ひ・と・づ・ま……なんて素敵な響きでしょう!

「フィルお嬢様。いいかげん、そのニタニタした笑いは止めてください。」

 サリーは私の侍女ながら、恋の師匠なの。今日もいっぱい、恋のイロハを教えてくれる。

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