クールビューティーな悪役令嬢ですが、おまじない薬を飲んでバッドエンドを回避したいと思います!
私の知識欲を刺激しまくる彼女の異世界知識を、もはや失いたくはない。有効活用、ということもあるが、それ以上に彼女から話を聞くことが楽しい。
「あと、君自身ももっと食べたい」
素直に欲望も伝えておく。これは大事だ。
「そんなふうに、私の異世界知識を大切にしてくれる人、いなかったの…。男爵でさえ、気味悪がって」
どうやら、その風変わりな知識のために、いろいろと誤解されてきたようだ。確かに、宰相でさえ、疑うほどであったから、この世界では理解されにくいのであろう。
「これからは、私が傍で守ってあげるよ。だから、結婚しよう、エレノア嬢」
泣き続ける彼女を胸に抱いて、背中をさする。今、彼女に必要なのは暖かい手なのであろう。
「はい、エリック様」
ようやく彼女と思いを通じることができた。こうなれば、最短で結婚式をするためにどうすればいいか、私の知力をフル回転させる。
「はは、アイザーク殿下のことを、笑えないな……」
フィルデリア嬢との結婚式を、2年後であったのを3か月後に変更させた殿下。あの時は「我慢しろよ」としか思わなかったが、今となってはその気持ちが痛いほどわかる。このふわふわしているエレノア嬢を、一刻も早く自分と結び付けたい。身体も、心も。