西園寺先生は紡木さんに触れたい
4.西園寺先生は紡木さんを抱きしめたい
「あ〜〜〜〜!!!」


紡木が布団の中で叫んでいるのは、9月だというのに夏の強い日差しがカーテンの隙間から差しているからではない。


今日から新学期だから…というのも一理はある。


しかし紡木が今一番懸念しているのはその事ではなかった。



西園寺と顔を合わせなければいけない。


紡木が西園寺に男性恐怖症だと告げたあの日から、西園寺から翌日に体調を心配するメッセージが来てから、顔を合わせる事も話す事もなかった。



これでいいんだ。
いいんだけど…。

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