西園寺先生は紡木さんに触れたい

「おい、花奏、久しぶりに会ったのにそんな反応はないだろう。」


ニヤニヤしながら近づいてくる男に、紡木は何もできずにふらふらと立っていた。


どうしようもない。
もうここで、終わりなんだ。


そう思ってついに諦めて目を閉じた時。



「紡木さん!?」



驚いて叫び声を上げるその声に、再び目を開けた。


どうして、こんなところにいるの…。



「大丈夫!?」

「先生…。」


へなへなと倒れ込んでいく紡木を、必死に抱き止めたのは、西園寺だった。
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