西園寺先生は紡木さんに触れたい
「紡木さんってさあ、恋愛相談してるんでしょ??」
「えっ、…いや、まあ…。」
西園寺の突然の言葉に背後がざわつき始めた。
「僕さあ、紡木さんに恋愛相談乗ってほしいんだよね。」
「…は??」
これこそが西園寺の考えた作戦。
これなら自然と紡木さんを呼び出せるだろう。
そう西園寺は思っていたが、一瞬シン…となった後更に騒がしくなる背後に危うく舌打ちしそうになった。
「じゃあ、放課後ね〜!」
そう言うと西園寺は足早にその場を去った。
僕は恋愛感情というものがわからない。
だから教えて欲しいんだ。
今抱いてる気持ちが何なのか。
西園寺はそう呟きながら呑気に廊下をスキップして、化学準備室へと戻っていった。