西園寺先生は紡木さんに触れたい
また2人の間に沈黙が続いた。
可愛いって、可愛いって何なのよ。
何にもしてないのに。
紡木はぶつぶつと心の中でぼやきながら、黙々と作業を進めた。
先生のことがちっともわかんない。
何を考えているのかも
先生のことが好きな人はたくさんいるのに
何でよりによってわたしなんかが好きなのかも
何ひとつわからない。
でも聞いたって、別にどうこうなるってわけじゃないし、知りたくもない。
そうだ。別に知りたくない。
パチパチと資料をと止めながらそう必死に否定した。