幼なじみじゃ、いられない。
鏡の前、さっきから何度も念入りに自分の姿をチェックする。
チェックのミニタイトスカートに、クリーム色のニット。そして、黒のミニリュック。
……いかにも気合い入れてますって感じ?
でも、りっくんの隣に立つからには、普段着だと絶対に釣り合わないし……。
あーだこーだと考えていると、ヴーッと鳴った机の上のスマホ。
見ると、『家の前着いたけど、準備出来てる?』と、メッセージが届いていて、あたしは慌てて部屋を出た。
「あれ?今日出掛けるんだったっけ?」
出来れば会いたくなかったのに、こういう時に限って、あたしが階段を降りていくと、リビングから出てくるお母さん。
「あれ?その格好もしかしてデートだったりする?」
「っ、晩ご飯までには帰ってくるから!行ってきます!」
りっくんとのこと、別に話してもいいけど冷やかされるのは目に見えていて。
余計な詮索をされる前にと、あたしは逃げるようにお母さんに背を向けた。