幼なじみじゃ、いられない。
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「ごめん、お待たせ」
りっくんの家の前。
一度家に入って、すぐに出てきたりっくんは、「はい、これ」と長方形の紙袋を手渡してくれた。
中身をチラッと確認したあたしは、「ありがとう!」とお礼を言う。
デート帰り、りっくんの家に寄って貸してもらったのは、数冊の楽譜集。
「適当に見てもらって、気に入ったのあれば教えて。俺も色々考えてみるから」
りっくんの言葉に、コクンと頷く。
次の発表会でりっくんと演奏する曲を選ぶため、楽譜集を何冊か貸してもらった。
発表会で二重奏なんて、りっくんの足を引っ張るだけなんじゃないかと不安もある。
だけど、りっくんと一緒に演奏出来るのが、今から楽しみでしょうがない。
「弾きたいの見つけたら、すぐに連絡するね!」
紙袋を抱えて返事すると、りっくんは「うん」と頷いて。
「今日はありがと。ひなと過ごせて、すごい楽しかったし、嬉しかった」
少しはにかむように微笑んで、そう告げてくれた。