八千代くんのものになるまで、15秒





「はぁ……もう、本当に心配した……」
「はは、ごめん」



梓希くんの部屋にて。
私は床に。梓希くんはベッドに腰掛けて座っている。

手が滑ったとかでお皿を割ってしまった梓希くんに代わって、私が後片付けを引き受けた。



『病人は!寝てて!』



滅多に出さない私の大きな声に驚いたのか、梓希くんも大人しく従ってくれた。

勢いにまかせて部屋に上がってしまったけれど、梓希くんは意外と元気そうで。
いつもの梓希くんで、私も安心した。



「今日、ごめんね。約束破った」
「全然いいよっ。元気になったらまた……」



そこでハッとする。

"また"……なに?
お家の人がいない時にお部屋に誘って?

い、いやいや、それは何だか違うような気がする……!
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