そして、なぜ高橋さんはぶたれたのにまた川西さんに駆け寄ったりしたんだろう。
「皆さん、ここの生徒さんで間違いないですね?」
急に前のドアが開いて、警察の人が三人教室に入ってきた。
「北口警察のものです。三人とも、署までご同行していただくことは可能でしょうか?」
私は口を開かず、黙ってうつむく。
それはどうやら他の二人も同じだったようで、警察の人たちは顔を見合わせて面倒くさそうな顔をした。
「とにかく、三人とも行きましょうか。」
先生に促されて渋々教室を出る。
私…これからどうなるんだろう。
たぶん二人は、私を犯人だと主張し続けるだろう。
いったい、なんでそんな噓をつくのだろうか。
さっき川西さんが私に向けた、あの殺気あふれた目。
あれがどうも気になる。
今までほとんどかかわったことがなかったはずだから、反感を買うようなことはなかったと思うけど。覚えてないだけで、なにかしてしまったんだろうか。
十分ほど車に揺られていると、警察署についた。
まさか学生の間に警察署に連れてこられるなんて考えてもいなかった。
ここまで連れてこられると、スーパーはいけないと思った方がいいかもしれない。
まだ特売品をあきらめていなかった私は、がっくりと肩をおろした。
「じゃあ、今から取り調べを始めますね。私は刑事の葉山です。」
葉山と名乗るこの男の人は、これから無意味な取り調べを行うらしい。
「あの二人も取り調べ受けてるんですか?」
「ああ、二人とも別室でうけています。」
「そうですか…」
何を聞かれるのだろう。
私は、これからされる質問に内心緊張しながら、葉山さんが口を開くのを待った。
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