そんな裏設定知りません! 冷酷パパから結婚を申し込まれましたが、これって破滅フラグですか?
自分の中で導き出した答えを動揺と共に告げると、ゼノンとメレディスはハッとしたようにソフィアに顔を向ける。
メレディスは少し怯んだような様子を見せるも、すぐにゼノンへと体を向けた。
「え、えぇ、その通りでございます。私のことを覚えて……」
「覚える訳ないだろう。俺に必要のない女のことなど」
ゼノンは苛立ちを含めながらそう吐き捨てソフィアへと歩き出すが、メレディスがすがりつくようにその腕を掴んだ。
「ゼノン様!」
「俺の名前を気安く呼ぶな」
掴まれた腕を振り払って再び歩き出し、通り過ぎざまにゼノンはソフィアの手を取った。
「ソフィア、ケーキは美味かったか? クラウドと一緒に食べていたようだが」
「え、は、はい。美味しかったです……見ていらしたんですね」
「あぁ。視界に入ったから強引に話を切り上げたところだ。あの爺さんは話し出すと止まらない」
引っ張られる形で歩きながらもメレディスのことが気になり肩越しに後ろを振り返ると、ムッとした表情が視界に入ってくる。
まるで私に嫉妬でもしているような顔だとソフィアがわずかに体を震わせたところで、離れたゼノンの手がソフィアの肩へと移動した。