そんな裏設定知りません! 冷酷パパから結婚を申し込まれましたが、これって破滅フラグですか?
テーブルがいくつも並んだ食堂の横を通り、さらに奥へと廊下を進んでいくと、長い螺旋階段に辿りつく。
「この上だ」とゼノンに声をかけられ、ソフィアもあたりをキョロキョロ見回しながらゆっくり階段を登り始める。
先がよく見えず、「薄暗いわね」とソフィアが感じたことを口にすると、手すりの所々についていた水晶体がぽうっと淡い光を放ち出す。
三階分ほど登ったところで扉の前に到着し、ゼノンは扉の横に置かれてある狼のブロンズ像の前へと移動する。
ゼノンは手の中のクリスタルへと視線を落とし、じっと見つめると、クリスタルの中が青白く渦を巻いた。
「次はソフィアだ」
気軽に放るように渡されたクリスタルを、ソフィアは焦りながら受け取って、困ったようにゼノンを見つめる。
「ど、どうすればいいの?」
「持っているだけでいい」
言われた通り両手で包み込むようにクリスタルを持っていると、その中で金色の渦が生じ、「わあ」とソフィアは声を上げる。
「それを狼に」
続けての指示を受け、王冠を頭に乗せた狼へと視線を落とす。
「クリスタルはすでに持っているわ」
狼の右手が前へ出ていて、その手で掴むように少し小ぶりのクリスタルが乗っているのだ。