そんな裏設定知りません! 冷酷パパから結婚を申し込まれましたが、これって破滅フラグですか?
前は、今日のようにひとりの場合は自分の分をわざわざ部屋に運んでもらうのも気が引けるため、食堂へ降りて食事をしていた。
ゼノンにはそうしていることももちろん話していて、「好きなようにすればいい」と言われていたのに、いったいどうしたのだろうかと疑問が浮かぶ。
突然のマシューの来訪にその理由が隠されているようにしか思えず、ソフィアはゼノンが部屋に戻ってきた形跡がないかと室内を見回す。
「お父様はまだかしら?」
「ゼノン様なら、マシュー様と共に王宮に戻られました」
ソフィアは「そう」と呟きながら、湧き上がる寂しさと共にカップケーキへと視線を落とした。
「……何かあったのかしら」
「私にはそこまでわかりませんが、とても焦っているご様子でしたよ」
「マシューも顔色が悪かったし、やっぱり何かあったのよ」
今、王宮で何が起きているのか。ゼノンルートを進んでいるメレディスならきっと知っているはず。
お父様の力になりたい……けれど、なれるのは私ではなく、メレディスの方なのかもしれない。
考えれば考えるほど重い気持ちになり、ソフィアは切なさを払い除けるように大きく首を横に振る。