そんな裏設定知りません! 冷酷パパから結婚を申し込まれましたが、これって破滅フラグですか?
午前は良かったものの、午後になるとゼノンは眠くなってしまったようで、「広場で居眠りすることにする」と、講義の途中で教室を出た。
昨日は気疲れもしただろうし、疲れが出てしまったのかしらと時折ゼノンに思いを馳せながら午後の講義を終えたソフィアは、すぐに彼が行くと言っていた広場へ向かう。
どこにいるだろうと見回しながら広場を進んでいくと、木陰のベンチに腕を組んで俯き加減で座っているゼノンの姿を見つける。
自然と口元に笑みが浮かび、つい早足になった瞬間、彼の前にメレディスが現れ、ソフィアは息をのむ。
「こちらにいたんですね。探しました」
嬉しそうにそう声をかけたメレディスに反応し、ゼノンはゆっくりと目を開けて、見上げるように視線を登らせる。
「何か用か?」
「はい。……これなんですけど、一緒に行けたらと思って」
持っていたバッグからメレディスが取り取り出したのは、試験のご褒美でもらったパンケーキ屋のチケットだった。
ソフィアは血の気が引いていくのを感じながら、しまったと心の中で悔しがる。
彼を誘おうと思っていたのに、昨日のこともありすっかり忘れてしまっていたのだ。