そんな裏設定知りません! 冷酷パパから結婚を申し込まれましたが、これって破滅フラグですか?
ふたりの間に割り込んでいって妨害しようかと考えるも、そんなことをしても、ゼノンが自分と一緒に行ってくれるとは限らない。
むしろメレディスが着々とゼノンルートを進めているとなると、メレディスと行くからと、自分が断られてしまう確率の方が高いだろう。
そんなことになったら惨めだとソフィアが動けないでいると、ゼノンはそっと伸ばした手で、差し出されたチケットを払い除けた。
「そういうのは学生同士で行け」
「私が一緒に行きたい相手は、あなたなの。お願い冷たくしないで」
諦めきれないように再びメレディスからチケットを差し出され、ゼノンはため息をつきつつ立ち上がる。
「断る。俺にそんな暇はない」
キッパリと拒否してそのまま立ち去ろうとするゼノンに、メレディスが「待って!」と呼びかけるも、一度歩き出した足を止めることはできなかった。
あろうことかゼノンが自分に向かって歩いてきてしまい、ソフィアが戸惑っていると、ばちりと目があった。
気まずさから何も言えないソフィアとは違い、「講義が終わったのなら部屋に戻るぞ」とゼノンは声をかけ、ソフィアの腕を掴みとる。
手を引かれながら広場の小道を寮に向かって行く間、ソフィアは不満げに突き刺さってくるメレディスの視線が気になり、あまり顔を上げることができなかった。