そんな裏設定知りません! 冷酷パパから結婚を申し込まれましたが、これって破滅フラグですか?
「婚約破棄は嫌だったのか?」
「ち、違うわ。前にも言ったけれど、婚約破棄に関してはいずれこうなると思っていたし、嫌という気持ちは全くない。クラウドの恋がうまくいくように応援するわ」
「それならいい」とゼノンは満足そうに微笑んだが、ソフィアの心の靄は晴れなかった。
クラウドからメレディスへ矢印が向いたが、肝心のメレディスの本命はゼノンだ。
上手くいくようには思えないし、仮にメレディスがクラウドを受け入れたとして、それもゼノンルートの流れのひとつでしかなかったとしたら、その先にはソフィアに不利に働く展開が待っている可能性大だ。
純粋に応援できたらどれだけ良かったことかと肩を落としながら、寮の自室の前までやってきた時、「ゼノン様」と騎士団の格好をした男性が小走りで追いかけてきた。
学校関係者ではないのを見てとったソフィアは、マシューの時と同じように、「先に入ります」と告げ、狼の王冠に手をかざして室内へ入っていく。
ハンナに「おかえりなさいませ」と出迎えられつつ、ソフィアは自分の机へ向かう。
置いたバックの中に見え隠れするご褒美チケットを手に取り、どうしようかとため息をついた。