そんな裏設定知りません! 冷酷パパから結婚を申し込まれましたが、これって破滅フラグですか?

所属する寮でクラス分けがなされているようなもののため、今更交換することもできないしと、ソフィアは難しい顔になる。


「それもあるだろうが、さっきの荒れようは兄上のせいだな。兄上はプライドの塊だから。半魔族だけでなく、武族の娘にまで負けた息子に頭にきたのだろう。入学後も勉強をみていたルイスも大目玉を食らって、今はロッシュドギアに戻っているよ」

「だから見慣れない男性が付き添っていたのね」


可哀想には思えるが、成績に関しては自分の将来にも関わってくるため、手を抜くことなどできない。ソフィアは拳を握りしめて力強く言う。


「悪いけど、試験は負けられないわ」

「ソフィアはそれでいい」


それにゼノンは微笑んで、ソフィアの頭を撫でる。

ふたりは微笑みあってから、門扉をくぐってミルドフキローアカデミーの敷地の中へと入ってく。

マリアネラの花が咲き始め、良い香りで満ちた広場をお喋りしながら進み、最近授業であったことを話しながら寮の自室へと戻る。

テーブルに置いた袋の中身を見て「美味しそうね」と口元を綻ばせたソフィアに、ゼノンは思い出したように呟いた。


「パンケーキではなく、カップケーキを選んだんだな」

「えぇ。持って帰れる物なら、お忙しいお父様と一緒に部屋で食べられるかと思って」


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