そんな裏設定知りません! 冷酷パパから結婚を申し込まれましたが、これって破滅フラグですか?
「マシューさんだわ。とても心配しておられましたから、姫様がお目覚めになられたと知ったらお喜びになりますよ。すぐにお連れします」
確かにマシューの声だとソフィアが頷くと、ハンナは「すぐにお連れしますね」と部屋を出ていった。
ハンナのパラメーターが見えたように、自分のや他の人の情報も知ることができないだろうかと思い、ソフィアは何気なく自分の両手を見つめる。
いつもと変わらない小さな両手をじっと見つめて三秒後、ソフィアの肩がびくりと跳ねた。
手のひらから宙に浮かび上がるように、文字が表れ出てきたのだ。
「ソフィア・アンドリッジ。6歳。レベル15。……ひ、低い」
可視化された自分の実力にショックを受けるも、「私、まだ六歳だしこれからよ」と自分で自分を励ました。
「……半魔族、転生者」
続けて書かれたふたつの事柄にそれは本当なのかと息をのんだ時、ソフィアの脳裏に女性の知識が流れ込んできて、その答えを導き出す。
そこで、知ってしまった事実と今まで感じていた疑問がしっかりと繋がり、ソフィアはそういうことだったんだと項垂れ、唇を噛んだ。