そんな裏設定知りません! 冷酷パパから結婚を申し込まれましたが、これって破滅フラグですか?

教師の語気がだんだんと荒くなっていくにつれ、生徒たちもハラハラとした面持ちになっていく。

そんな中、ソフィアは半笑いで「私、これでも一応、国王陛下の娘なんですけど」と小声で訴えかけた。


「アルヴィンには優秀な男がついていただろう。その男を外したのが大きな間違いだ。そもそも努力を嫌がるアルヴィンに、ソフィアが負ける理由がない」

「……ルイスを知っているようですね。でも、同じく人を教える立場にいる私から言わせると、彼は言うほど優秀じゃありませんよ」


ルイスを見下す発言に、ゼノンがすっと眼差しの温度を下げた。

それからニヤリと口元に笑みをたたえ、それを見た教師が怯えたように身を引く。


「何を言ってる、お前、いつもルイスに負けていたくせに。学生の時の試験も、そして卒業後、アルヴィンの家庭教師としての採用試験も」

「なっ、なんで知ってる⁉」

「よく知ってるぞ。そう言えば、お前は俺にも勝てなかったな」


自分を知っている発言に教師は完全に顔を強張らせる。


「おかしなことを言うな。俺はお前など知らない……似ているやつは知っているが」


教師の頭の中にゼノンの顔がチラついて仕方ないらしく、鬱陶しそうに顔を顰めた。

< 237 / 276 >

この作品をシェア

pagetop