そんな裏設定知りません! 冷酷パパから結婚を申し込まれましたが、これって破滅フラグですか?
ソフィアは急足で歩き出したが、途中で思い出したように振り返った。
「三人ともパーティーに参加されるのですよね? 手が空いていたら私と踊ってくださいね。ダンスの曲が奏でられる中で、ひとりぽつんと立っているのも寂しいですから」
「もちろん」とゼノンが答え、マシューも「喜んで」と胸に手を当て頭を下げる。
ルイスはアルヴィンのこともあるし難しいかしらとソフィアは思いを巡らせるも、「えぇ、手が空いていましたら、ぜひ」と頷いてくれた。
壁の花となるのは回避できそうねとホッとしてから、「それじゃあ、また後で」とソフィアは手を振って踵を返す。
そして、扉へ向かいながらこっそり笑みを浮かべた。
今日もゼノンは少年の姿のままだ。
その姿は、もはやソフィアには見慣れたものとなっていたが、三人で並んでいるとゼノンが可愛らしく見えて仕方ないのだ。
ルイスが長男、マシューが次男、ゼノンが末っ子ってところねと、頭の中で見目麗しい三兄弟を誕生させる。
それから、ルイスがいるのだから、後でゼノンとデリク先生の間に何があったのか聞かなくちゃと楽しみで心を弾ませた。