そんな裏設定知りません! 冷酷パパから結婚を申し込まれましたが、これって破滅フラグですか?
講堂を出ていくケイト先生を追いかける形で、マシューや警備に当たっていた騎士団員も物々しい様子で出ていく。
そんな光景を目の当たりにしてしまえば、生徒たちもすっかりパーティーを楽しむ気分ではなくなってしまい、講堂内に重い空気が立ち込めていく。
治癒の甲斐あって、ケホケホと弱々しく咳き込みながら、きつく閉じられていたメレディスの目が開いた。
「大丈夫ですか? しっかりしてください」と保健医に呼びかけられ、青白い顔のままメレディスは頷く。
そしてなんとか上半身を起こそうとするメレディスを、イルバクト学長が支えた。
「一体何があったのですか」
「……あの飲み物を飲んだら……急に苦しくなって」
言いながら、メレディスは震える指で、床に落ちて割れたグラスを指さす。
「皆さん、私の特製ジュースを飲まないで下さい!」
イルバクト学長は大きな声でそう求めた。
持っていた特製ジュースをチラリ見て、飲んじゃったよと真顔になる生徒や、メレディスがグラスを落としてできたジュースの水たまりから一斉に距離を置く生徒たちも出てくる。
騒然とする中で、イルバクト学長から眼差しで指示され、保健医はグラスの保存採取へと動き出した。