そんな裏設定知りません! 冷酷パパから結婚を申し込まれましたが、これって破滅フラグですか?

教育係の男は「ほう」と呟き、器用に扉を開ける。「失礼する」とひと言断ってから、そのまま屋敷の中へ足を踏み入れた。


「部屋は?」

「えっ? に、二階、ですけど」


てっきり玄関先で降ろされるとばかり思っていたが、教育係の男の足は止まらない。

その口ぶりからも部屋まで運んでくれるのだと分かり、侍女とマシュー以外から親切にされたことのないソフィアは、戸惑いばかりが膨らんでいく。

そこで、もしかしてこの人も半魔族なのではと考えに至り、ソフィアは男をじっと見つめて、パーソナルデータを呼び出した。

『ルイス・バークロンビー、190歳、レベル430、魔力属性、炎、上級教育者、純魔族、恋人なし』

しかし、そこにはしっかり「純魔族」と記されていて、少し残念に思いながらも、アルヴィンの教育係を任されるような人だものそりゃそうよねとソフィアは納得する。


「たった今、私の顔を見つめてがっかりされたように見えましたが、どういった意図が?」

「ちっ、違うわ! ど、どうして、半魔族の私なんかに親切にしてくれるんだろうって、不思議に思っただけで」


< 52 / 276 >

この作品をシェア

pagetop