シュクリ・エルムの涙◆


 あたしは庭のラヴェンダーを摘みながら、遠く暮れゆく西の空を見上げた。

 もうすぐ楽しい夏休み! 今回はヴェルではなくて、ココにルクとアッシュが来てくれる!!

 その時きっとパパは知ることになるのだろう、あたしの夢はお姫サマじゃなくて、飛行機のパイロットなんだって!

 けれどいつの日か、あたしもお姫サマになる日が来るよ……誰かにとってのお姫サマに。

 その日までは……そうね、パパがあたしの王子サマ……かな? まぁ、そういうことにしてあげましょー! ねぇ~? あたしの大好きな優しいパパ!!



      【FIN】



※全八十六話(図らずも前作『ラヴェンダー・ジュエルの瞳』の総話数と同じでした)最後までお付き合いくださいまして、誠にありがとうございました。

 物語は十四歳、思春期真っ盛りの少女の一人称でありましたので(実際そんな世代を体現出来ていたかは、いささか疑問ですが(汗))読みづらいところもあったかと思います。

 そしてまだまだ子供のリルヴィに、どちらを選ばせるかなんてことは出来ませんで……三角関係に終止符を打ってほしいと願う読者様がいらしたとしましたら、大変失礼を致しました(謝)。

 ただ筆者の脳内では今後の物語も紡がれておりまして、既に決着がついていたりします。もちろん読者様なりに三人がどのような大人になっていくのか、想像して楽しんでいただけましたら有り難き幸せです。

 五年前の(他サイト)連載時からお読みいただいていたとしましたら、完結まで大変お待たせしてしまいまして、本当に申し訳ありませんでした。リアルの方がよっぽど予測もしていなかった事態の最中ですが、拙作で少しでも未来が楽しみになれていたらと切に願います。


 *この度は誠にありがとうございました*


      朧 月夜 拝


★宜しかったらひとこと感想だけでも、お気軽にご投票ください(^人^)★





< 309 / 309 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:15

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

◆ラヴェンダー・ジュエルの瞳

総文字数/208,721

ファンタジー321ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
風は一定で穏やかで、 あたしの味方をしてくれている。 心を全てに開放しよう。 きっと船は『その時』を教えてくれる──。
◇水嶺のフィラメント◇

総文字数/115,925

ファンタジー217ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
この水嶺(すいれい)に遊ぶ 二つの命(フィラメント)に、 水がなびく。 砂が踊る。 水の波は音を奏で、 砂の舞は音を纏う。 やがて一つに交わった愛は、 あたかも糸と糸が縒りそうように 一本に紡がれて、 水面に伸びたその穂先は、 地下洞にこの世のものとは思えぬほどの まばゆい光を発した──
月とガーネット[下]

総文字数/117,268

その他24ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
西暦2093年、東京──。 その70年前に オーストラリア全域を壊滅させる巨大隕石が落下、 地球内部のスピネル層が化学変化を起こし、 厖大な特殊鉱脈が発見された。 人類は採取した鉱石をシールド状に改良し、 上空を全て覆い尽くす。 隕石衝突で乱れた気流は 『ムーン・シールド』によって安定し、 世界は急速に発展を遂げた。 一方何もかもが上手くいかず、 クサクサとしながらふらつく繁華街で、 小学生時代のクラスメイトと偶然再会したクウヤ。 「今夜は懐が温かいんだ」と 誘われたナイトクラブで豪遊する中、 隣の美女から贈られるブラッディ・メアリー。 飲んだ途端激しい衝撃にのたうちまわり、 クウヤは彼女のウィスキーに手を出してしまう。 その透明な液体に纏われていた物とは・・・? 舞台は東京からアジア、そしてヨーロッパへ。 突如事件に巻き込まれ、 不本意ながらも美女に連れ去られるクウヤと共に、 ハードな空の旅をお楽しみください☆彡 サブタイトルに「*」印がある回には ☆イメージ画像がございます☆ ただ飽くまでも作者自身の生きる 「現代」の画像を利用しておりますので、 70年後である本作では 多少変わっているかと思われますf^_^; m(_ _)m 何卒ご了承くださいませ m(_ _)m

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop