アイドルと私。
「んー…じゃあ言うけど、あくまで私の感情の話だから、これ以上は気にしないで?仕事とかは雅人くんがやりたい事なんでもやって欲しいし、好きにして欲しい。」

「うん、分かった、紗莉ちゃん妬いちゃったのか、可愛いな。」

まだ言ってないのに、バレてしまって、しかも可愛いなのタイミングで、抱き着かれてしまってる。

「待って、ここ街中!誰かに見られたらどうするの!?」

慌てて引き離そうとするけど

「クリスマスだし、カップルなんてお互い同士しか見てないと思うよ?俺らの事は、あーそこら辺でイチャつくカップルだーぐらいにしか、思われてないって。で?何をどこで妬いちゃったの?」

言ってることは分かんなくもないけど、だからといってトップアイドルが街中で、抱き着いてていいの!?

「てかなんでさっきからそんなに笑顔なの!」

「ん〜?そんなん紗莉ちゃんが俺に嫉妬しちゃうから!すごい嬉しいし、すごい可愛い!」

「それで言うと雅人くんじゃなくて、共演してた子に嫉妬しちゃったの…」

「でもそれも相手が俺だからでしょ?って事は俺は相当愛されてるんだなーって思って。だから嬉しいの!」

もうずっと楽しそうだし、中々離れてくれないし、喜んでるならそれでいっか。

「でも早く行かないとパーティー遅れちゃうよ!」

「そうだね、そろそろ行こっか。」

やっと離れてくれたけど、手は繋がれたままで、イルミネーションを見に再び歩いた。
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