アイドルと私。
14時55分。
駅前に着くと、雅人くんが立って待っていて、その姿にドキッとする。
ん…ドキ?あー格好だ。格好が細身マッチョに白Tにジーパンがマッチしてて、差し色があって可愛いからちょっとドキッとしちゃったんだ。そうだ。そういう事にしよ。

「あ、沙莉ちゃん!お疲れ様ー!」

私に気付いた雅人くんは笑顔で手を振ってくるので、彼の元に駆け寄った。

「待たせちゃったかな?ごめんね。お疲れ様!」

「ううん、待ってないよ!じゃあどこ行こっか?行きたい所ある?無かったら俺に任せて!」

「行きたい所は特にないから…任せるね!」

うん!って嬉しそうな笑顔を向けてくるからやっぱり子犬みたい。なんか目に見えない尻尾をブンブン振り回してそうだもん。そういえば朝には、

「沙莉ちゃん!今日デートだね!俺すっごく楽しみで仕事頑張れる!!」

ってLINE来てたもんな。素直に表現出来るなんて良いななんて思ったっけ。どういうつもりでデートっていうワードを出して、誘ってきたかは分からないけど、今日一日は雅人くんに任せてみよう。そうしたら雅人くんが何したいかは分かるはず。
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