アイドルと私。

雅人くんの言葉に、発言する力に胸がドキリと鳴った。

「ごめん、言葉間違えちゃった…。雅人くんの周りには可愛い人や綺麗な人沢山居るでしょ？なのになんで私と関わろうしてくるのだろう？って。連絡取り合ったり、会う約束したり。芸能界の事はよく分からないけど、きっと素敵な人は沢山居るでしょ。だから私じゃなくてもいいのかなって。」

きっと雅人は自分の事をネガティブに言う人は嫌みたい。だから慎重に言葉を選んで、自分の伝えたかった事を伝えた。私なんかじゃなくて。雅人くんの周りには私以上に素敵な人は沢山居るはずだから。だから雅人くんの職業が分かってから、ずっと心の中にあったモヤモヤをぶつけてみた。

「うん、紗莉ちゃんは紗莉ちゃんでしかないよ？紗莉ちゃんから見て、素敵な人や可愛い人は居るかもしれないけど、俺には紗莉ちゃんが1番だもん。俺はその可愛い人や綺麗な人より、沙莉ちゃんと連絡取り合って、会ったりしたいの！」

一瞬で頬が赤くなり、体温が上昇する。素直過ぎるストレートな言葉達に、心臓がバクバク言ってうるさい。