アイドルと私。
「紗莉ちゃん!なんで家に来てくれないの!?俺が家に行ってもいいの!?」

久しぶりの紗莉ちゃん呼びにドキッとしながら、そろそろ言われるのかな?と思ったらやっぱり言われた。今は日課になりつつある、夜の電話タイムで、鍵を渡されてから1週間が経とうとしてた。

「俺は頻繁に会いたいんだけど、もしかしてそうでもなかったりする。?」

あ、今絶対耳が下がって、尻尾はしゅんとしているだろう。

「さっきから返事ないけど、聞いてますか?」

「あっ、ごめんね。聞いてるよ?だってやっぱり留守中に入るのは気が引けるっていうか…」

「そんなこと言ってたら全然会えない!やだ!俺は紗莉ちゃんだから鍵渡したんだよ?紗莉ちゃんの笑顔には、人を嫌にさせる子じゃない。って分かったから鍵渡したんだよ!?会いたいとか気持ちないの?」

甘えモードになると、紗莉ちゃんって呼ぶのかな?それはそれで可愛いからいっか。

「そんな事ないよ。私も会いたいなとは思うもん。けど、気が引けたり、迷惑じゃないかなって思って…」
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