若頭の溺愛の檻から、逃げられない
若頭


「君の妹、捕まったよ。」



私、村崎 陽花(むらさき ようか)はごく普通の人生を送っています。17歳です。


両親が離婚して、母方のおばあちゃんの家に住んでいるくらいしか人と違いません。




学校から帰ってきてすぐにスーツ姿のつ四十代くらいの男性が一人家に訪ねて来て、私を見て、丹治 瓶子(たんじ へいし)だと名乗り、ずかずかと家に入ってきたと思えば。



…そんなことを言い出した。



妹もおばあちゃんもまだ帰ってなかったから私は一人。


少し怖かったけど、怪しいと思ったらすぐ逃げようと思って居間に座らせてお茶を出したのがおよそ五分前の話です。

< 1 / 122 >

この作品をシェア

pagetop