愛しの三味線侍
☆☆☆
「かなり良かったねぇ。これは新曲も買わないと」
ライブ会場から出た後、アユミが大きく息を吐き出して言った。
3人共汗で前髪が張り付いていて、外に出ると湯気が出た。
周囲を見回してみると、自分たちと同じように湯気を上げながら駅へ向かう人たちの姿があった。
「舞はまだ帰れないだろ?」
駅へ向けてあるき出そうとしたとき、タイキにそう言われて「え?」と、首をかしげた。
ライブは終わったし、後は帰るだけのはずだ。
まだなにかあったっけ?
そう思っていると、タイキとアユミの視線が私の後方へ向けられていることに気が付いた。
まさか!
そう思って振り向くと、そこには一弘が立っていた。
ついさっきまでステージ上にいた人が今目の前にいる。
そのことに少し動揺したけれど、アユミに背中を押されて近づいた。
「今日は来てくれてありがとう」
「ううん……。すごく、良かった」
「かなり良かったねぇ。これは新曲も買わないと」
ライブ会場から出た後、アユミが大きく息を吐き出して言った。
3人共汗で前髪が張り付いていて、外に出ると湯気が出た。
周囲を見回してみると、自分たちと同じように湯気を上げながら駅へ向かう人たちの姿があった。
「舞はまだ帰れないだろ?」
駅へ向けてあるき出そうとしたとき、タイキにそう言われて「え?」と、首をかしげた。
ライブは終わったし、後は帰るだけのはずだ。
まだなにかあったっけ?
そう思っていると、タイキとアユミの視線が私の後方へ向けられていることに気が付いた。
まさか!
そう思って振り向くと、そこには一弘が立っていた。
ついさっきまでステージ上にいた人が今目の前にいる。
そのことに少し動揺したけれど、アユミに背中を押されて近づいた。
「今日は来てくれてありがとう」
「ううん……。すごく、良かった」