クールな歌手の揺るぎない思い〜この歌が君に届きますように〜
修哉さんにスマホを渡す。
修哉さんは微笑んでスマホを受け取る。
本当に緊張してる?
全然落ち着いてて余裕に見えるんだけど、
「始めまして。結城 修哉と申します。
実は小春さんとは中学の時からの知り合いで………」
修哉さんが穏やかな口調で、上手に馴れ初めを話していく。
そして、支店長とのいろいろまで私が話し難かっだ事も掻い摘んで話してくれた。
「それで実は今、
小春さんと一緒に暮らしてまして、
初めは一次避難として部屋を提供したのですが、出来ればずっと一緒に居られたらと思い。
お母さんの承諾を頂きたいと思っています。」
修哉さんもさすがに私の手をぎゅっと握ってくる。
「ステキな話しじゃない。
小春が幸せだったら私は何にも反対しないですよ。」
母の声に安堵する。
「ありがとうございます。
真剣にお付き合いさせて頂きますので、
ご心配しないようにお願いします。
近々またそちらにも2人でお伺いしたいと思います。」
修哉さんも安堵の顔で私を優しく抱きしめる。
「それは嬉しいわ。
そっちに行ってから3年間お正月ぐらいしか帰って来てなくて、今年のお正月は来てくれなかったから寂しくて思ってたんです。」