クールな歌手の揺るぎない思い〜この歌が君に届きますように〜
2時間ちょっとのドライブを楽しむ。
見慣れた景色に心も上がる。

「ネクタイとか閉めた方が良かったか?」
突然修哉さんが言う。

「えっ⁉︎
そんなにかしこまらなくても大丈夫ですよ。」
思いのほか真面目な顔をして言うので、可笑しくなって笑ってしまう。

「意外と真面目ですね。」
もしかして緊張してる?
修哉さんは気持ちがまったく顔にでないから分かりづらい。

じっと運転する横顔を見つめてみる。

「何?どうかしたか?」

「もしかして緊張してるんですか?」

「…それなりには。」

「全然分からないです。」
感心してしばらく見つめてしまう。

「あんまりこっちみるな。襲うぞ。」
睨まれて、慌てて目線を景色に向ける。

修哉さんが笑いながら頭を撫でてくる。
「分かりやすいな、小春は。」

分かりやすくて単純で真面目な私は修哉さんと釣り合うのかなぁ?
ちょっと心配になる。
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