財界帝王は初恋妻を娶り愛でる~怜悧な御曹司が極甘パパになりました~
 自宅に戻り玄関で母が出迎えてくれる。

「おかえりなさい。ご苦労さま。今日は寒かったから鍋焼きうどんを作ったの。手を洗って食べましょう」

「ただいま。うん。鍋焼きうどん、うれしいわ」

 ブラウンのチェスターコートを脱いで玄関の端にあるコート掛けに掛け、手を洗いに洗面所へ向かった。

 手洗いうがいを済ませてダイニングルームへ行くと、鍋敷きの上に熱々の鍋焼きうどんが用意されていた。

「いただきます」

 ふたりで鍋焼きうどんを食べながらもくつろげず、テーブルには中山社長の連絡を待つ母のスマホが置いてあった。


 翌朝、事務所へ向かい荷物の到着を待つ。それと同時に中山社長と角谷副社長にも電話を入れるが、なしのつぶてだった。

 これだけ連絡をしているのに連絡がないなんておかしくない……?

 そこはかとなく不安が生まれてくる。

「まだ連絡が取れないのはおかしくないですか?」

 工藤さんも懐疑心が出てきたみたいだ。

「おかしいですよね。ボウルルームの予約確認をホテルにしてみます」
< 21 / 113 >

この作品をシェア

pagetop