財界帝王は初恋妻を娶り愛でる~怜悧な御曹司が極甘パパになりました~
「ううん。加茂君は好きでしょ。行ってきて。侑奈が戻ってきたら言っておくから」

 スイーツを取るのに列になっているのが見える。

「わかった。残っていたら何個かもらってくる」

 加茂君が離れてすぐ、侑奈が戻って来た。

「あれ? 雅則は?」

「スイーツ取りに行ったの。教授との話どうだった?」

「ゼミであーだこーだ言われ続けていたけどさ、もう会わないとなると寂しいものね」

 侑奈が寂しそうな笑みを浮かべる。

「それはそうと考えたんだけどさ」

 言いづらそうな侑奈に首を傾げる。

「うん。なあに?」

 ウーロン茶を口に含んだときだった。

「紗世は……バージンよね?」

 侑奈の発言に、口に入れたウーロン茶を吹き出しそうになって咳き込む。

「ゴホッ、ゴホッ。やだ、急になにを、ゴホッ、言うの?」

「私なりに考えたことだから聞き流しちゃってもいいんだけどさ」

「うん?」

「好きじゃない人と初エッチしてほしくないなって」

 そう言った侑奈は恥ずかしそうに視線を泳がせる。
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