魔王子さま、ご執心!① ~捨てられ少女は、極上の男に溺愛される~
だけど……ルイスさんに嫌われるのは、もっと嫌……。



「なんだ、気になるなら直接聞けばいいだろう?」



ルイスさんは怒ってはいないのか、私を見て微笑んだ。



「俺は誇り高き妖精族の末裔だ」



誇らしげに、そう答えたルイスさん。

妖精族……。

その凄さは、本に書かれていたから知っていた。

魔族の中でも、さらに希少な存在だと言われている。

元首相も妖精族だったとも書かれていた。



「妖精族っ……! 凄い……!」

「ふっ、ああ。魔族の中でも誇りある種族だ」



ルイスさんは満足げに微笑みながら、私の頭を撫でた。



「そんな俺が見初めたんだ。お前は運がいい」



甘い視線に、星蘭がいるとわかっていても心臓がドキドキと音を立てた。

本当に、その通りだと思う。

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