魔王子さま、ご執心!① ~捨てられ少女は、極上の男に溺愛される~
ルイスさんの婚約者になれて……私は今、すごく幸せだから……。



「でも、お姉ちゃんは妖精族って言っても、わからないよね?」



え……?



「なんだと?」

「だって、お姉ちゃん最近まで魔族の存在も知らなかったんですよ?」



ルイスさんが、顔をしかめた。



「……本当か?」



否定できなくて、恐る恐る頷く。



「普段メディアは見ないのか?」

「それもあるんですけど、教養がなくて……」



私の代わりに星蘭がそう答えて、ルイスさんがため息をついた。



「魔族を知らない人間になんて、初めて会ったぞ」

「……」



呆れられて、しまった……。

悲しくて情けなくて、思わず視線を下げる。



「ごめんなさい、お姉ちゃんが無知で……」

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