身を引くはずが、敏腕ドクターはママと双子に溢れる愛を注ぎ込む


「ふっ、ん……っ」


 生温かい舌が絡まり、水っぽい音が鼓膜を支配する中、水瀬先生の手が首の後ろをまさぐり、ワンピースのファスナーを見つける。

 キスを終え上体を起こし、静かにファスナーが下ろされていく。


「あのっ、先生」


 いくら経験がなくても、ここまでくればこの先の展開は察しが付く。

 でも、キスすら未経験だった私にちゃんとできるだろうか。何もわからないくせに、不安だけが増大していく。


「私……その、初めて、なので……」

「ん、わかってる。怖いか?」

「いえ。怖いとかでは、ないです」


 耳元で聞こえる優しい声音に、両手で水瀬先生を抱きしめる。

 水瀬先生も応えるように私を両手で抱きしめてくれた。


「優しくする」


 その声は本当に安心できるほど穏やかで温かく、腕の中で小さく頷く。

 水瀬先生は私の髪に口づけ、ヘアクリップをそっと髪から外してくれた。

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