モナムール



「え……ちょ……うわ、それはずるすぎるって……」


「廻くん?」


「ほんと、ちょっと待って……なに今の。可愛すぎて心臓もたねぇよ……」



そのまま両手で顔を覆ってしまった廻くんは、動揺しているのかいつもより砕けた口調に変わっていて。



「廻くん」


「……はい」


「私、そっちの話し方の方が好き」


次の瞬間、再びベッドに押し倒されて目の前には余裕を無くした表情の廻くんがいた。
 


「……梓さん」


「……うん」


「好きです」


「私も。好きだよ。でもカクテルで口説くのはやめてね。わかりづらいから」


「……やっぱり気付いてたんだ」


「ラスティネイルを選ぶ時に思い出して。もしかしたら、って」


「……やっぱり梓さんはそういうのに詳しいですね。俺も最初は出来心だったんですけどね。伝わるといいなあって。そのうちつい楽しくなっちゃって」



花言葉ならぬ、カクテル言葉。


まさか廻くんが作ってくれたあのカクテルたちが愛の告白だったなんて。


思ってもみなかったよ。



「梓さん。……もう離すつもりないんで」


「うん。……よろしくお願いします」



お互いの愛を確かめるような優しいキスのあと。


私たちの身体は、ゆっくりと再びベッドに沈んでいくのだった。



【モナムール】 End,




< 36 / 36 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:60

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

何も言わないで。ぎゅっと抱きしめて。

総文字数/63,016

恋愛(純愛)116ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
「俺、今やばい。舞花がめちゃくちゃに可愛く見える」 「……え?」 「舞花って、こんなに可愛かったっけ?」 そう言って、貴方は私を抱いた。 でも、貴方が好きなのは、私じゃないでしょう? 私に、あの子を重ねていただけなんでしょう? 涙を隠して、貴方の前から姿を消した。 あれから三年。 東京に戻ってきた私には、 小さな宝物ができていた─── *・゜゚・*:.。..。.:*・・*:.。. .。.:*・゜゚・* 大手化粧品メーカー:TOKIWA 副社長付第一秘書 津田島 舞花 Tsudashima Maika × 大手総合商社: 佐久間商事 専務取締役 鷲尾 隼也 Washio Shunya *・゜゚・*:.。..。.:*・・*:.。. .。.:*・゜゚・* 隼也には、他に好きな子がいるはずなのに。 「本当に、あの舞花なんだよな?俺の知ってる舞花なんだよな?夢じゃないよな?」 あの一夜のことは、覚えていないはずだったのに。 「舞花。……俺、三年前の金曜日のこと。ちゃんと覚えてるんだ」 どうして。 「あの時の子どもなんだろ?」 「舞花の口から本当のことを聞きたい」 「舞花、好きだ。大好きだ」 「舞花、結婚しよう」 これは夢ですか──? 【幼馴染×シークレットベビー】 *2022.02.23公開* *2022.02.25完結* ※29ページ、内容が一部抜けておりましたので追加しております。 話が繋がらずにご迷惑をおかけしました。 (2022.02.28修正済み)
年上幼馴染の一途な執着愛

総文字数/102,489

恋愛(純愛)154ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
ある年の暮れ、 二股をかけられた挙句に振られた夕姫は 傷心の中久しぶりに 地元に帰省することにした。 そこで再会したのは、 幼い頃からずっと一緒にいた幼馴染であり、 兄の親友の日向。 もう一人の兄のように慕っていたのに、 年越しの瞬間、 日向は覚悟を決めたようにキスをした── *・゜゚・*:.。..。.:*・''・*:.。. .。.:*・゜゚・* 男運ゼロ。傷心中のOL 秋野 夕姫 × 一途すぎるが故に拗らせたイケメン 屋代 日向 *・゜゚・*:.。..。.:*・''・*:.。. .。.:*・゜゚・* 「溶けるくらいに甘やかすつもりだから」 一途すぎる想いは、甘い甘い執着となっていた。 日向のこんな表情、私は知らない。 *2023.12.07公開* *2024.1.27完結* ※Rシーンありの同作品は他サイト様にて公開中です。 素敵なレビュー、感想ありがとうございます!
表紙を見る 表紙を閉じる
天涯孤独の世羅がある朝、 家の玄関の扉を開けると。 そこは見覚えのある異世界、 ドラムトン王国だった。 二度目の召喚により 魔力と言語理解を失った元聖女、 世羅(セーラ) × そんな世羅と唯一対等な 王族であり騎士団長、 ロード・ドラムトン 中学生の頃に召喚された異世界。 世羅は当時、聖女セーラとして ドラムトン王国を救い日本に帰った。 しかし帰ってきた世羅を待ち受けていたのは、 孤独で厳しい現実。 数年かけてようやく前を向けるようになり、 頑張ろうと思っていた矢先の再召喚に 現実が受け入れられない。 しかも、 世羅は聖女としての力も魔力も全て失い、 言葉すらわからなくなってしまう。 そんな世羅に救いの手を差し伸べたのは、 王族であり唯一対等に話せる、 麗しの騎士団長、ロードだった。 *他サイトさまでも公開中です* *2026.04.19公開* *2026.04.29完結*

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop