暗黒ギフト1
☆☆☆

翌日は7時に目が覚めてゆっくりと着替えをして朝ごはんを食べることができた。


母親はそれが嬉しいらしく、終始笑顔で鼻歌を歌っていた。


だけど海斗の心は晴れない。


もう二度と大人になんか相談しないと心に決めていた。


「行ってきます」


慌てることなく玄関を出た瞬間、海斗は息を飲んでいた。


昨日と同じ玄関先にあの黒い小箱が置かれているのだ。


海斗はとっさに振り向いて玄関がしっかり閉められていることを確認した。


周囲に人がいないことも目だけで確認して、小箱を取り上げる。


それは昨日と同様に白いペンで深谷海斗さまへと書かれているだけで、他には何も書かれていなかった。


心臓が早鐘をうち始めるのを感じる。


けれどここで開けるわけにはいかなくて、すぐにランドセルにしまい込んだ。


それから登校班と合流して「海斗くん、今日は珍しく遅刻しなかったんだね」と、6年生の女子に嫌味を言われてもなにも気にならなかった。


海斗の頭の中は小箱のことでいっぱいだ。
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