こいろり!




「あー……。来週から華花いなくなんの、つまんねーな」

「……私もよ、きゃっ、んんん?」


今度は華花の後頭部に両手を回して、がっいりガードして口付けをする。

一端唇を離して、額をぐりぐりと合わせた。その大きな瞳と目が大きく見開かれて、少し揺れたのが分かった。



「た、泰良?なんか、は、恥ずかしいわ、」


華花の言葉を遮るように、啄むようなキスを何度も繰り返していく。

上唇に触れて、次は下唇に軽く口付ける。
マシュマロみてーに柔らかい頬、小さな鼻、震える目蓋に真っ白な額。華花の顔中に自身の唇を押し当てていく。



「んー、いつもしてくんのお前じゃん」

「でもっ、……んっ、なんかこれは違……」


時折ら華花の顔を見ると、みるみると頬がカァァと赤く染まっていくのが分かって、俺の胸がむず痒くなる。






「これが、お、大人のキスね!?」

「……あぁ?違うけど」

「えっ、違うの??ねぇ、泰良、大人のキスしたことあるかしら?」

「は?え……、()ーけど」

「じゃぁ、していいわよ!泰良へのプレゼント!私のはじめての大人のキスをあげるわ!」

「…………お前、絶対意味分かってねーだろ?」

「ふふっ、何がかしら?」



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