こいろり!
「あるよー」
「ちょっ、お前等、昼間っから何言ってん……ふぐっ」
「どんなときにムラッてくんの?」
「えー、イケそうだなーって思ったらムラッてするかな」
赤司の顔を潰して、利瑛の言葉に耳を傾ける。
「ほら、基本的に男はさー、子孫繁栄本能を備えてるわけじゃん?だから、こっちが好きじゃなくても、自分のこと好きなんだなーって思う子が気になっちゃうのはあるよね」
「…………し、しそんはん……??」
「本能だよ。子孫繁栄本能。女の子に自分の子供を産んでもらうってこと!」
「…………あぁ」
「人間は子孫を残したいっていう本能の強さは他の動物よりは高くないみたいだけど。まぁ、男の方が欲求が強いって言われてるからね。それに、やっぱり自分のこと好きになって貰えたら純粋に嬉しいじゃん?」
「……………??」
利瑛の言ってること、半分も理解できねぇ。
けど、つまり。俺が華花を好きじゃなくても好意を持たれていると、本能ってやつで気になっちゃうことがある──、という事だよな。