儚く甘い
照れたように、みわの隣に座る達哉。
「ありがとう」
みわは隣に座った達哉の肩に寄りかかる。

「いない」
しばらくしてから、達哉が急に言葉を発する。
「ん?」
「彼女はいない。」
「じゃあ、じゃんけんしよう」

2人で手を出してじゃんけんをする。
華奢で繊細な手のみわ。
そこに並ぶ達哉の手は少しごつごつとしていて、大きい。

それすら少しくすぐったく感じながら二人はじゃんけんをした。
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