儚く甘い
「大丈夫だよ。」
と笑って母からコップを受け取ったみわ。
何もなかったように、みわはコップを持ちオレンジジュースを飲んだ。

その姿に安心しながら隆文が椅子に座る。

「みわ、それだけ?」
子供用の茶碗に入れられたみわのごはんに裕介が思わず声に出す。
食欲が落ちているみわ。
子供用の茶碗によそわれたご飯も残してしまうことが続いている。

「今日は全部食べられるかしら」
母がフォローする。
「どうかな」

結局食べきることのできなかったみわの朝食。
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